General · 13 September 2026
データドリブン・カスタマージャーニー、電通クロスブレインが提供開始
電通クロスブレインが、行動データから実際の顧客行動プロセスを可視化する新サービス「データドリブン・カスタマージャーニー」の提供を開始。仮説ベースのジャーニーマップに代わり、データに基づく顧客理解への転換を狙う。
何が起きたか
電通グループのデータドリブンマーケティング会社である電通クロスブレインは、行動データをもとに実際の顧客の行動プロセスを可視化する新サービス「データドリブン・カスタマージャーニー」の提供を開始した。従来、顧客理解の起点として広く使われてきた仮説ベースのカスタマージャーニーマップに対し、実際に生じた行動データから真のジャーニーを導き出す点が特徴とされる。
同サービスは、企業がこれまで担当者の経験や推測に依存しがちだった顧客接点の設計を、データに基づいて裏付ける手法へと転換することを狙いとしている。詳細な提供形態や対象業種については限られた情報のみが公表されている。
なぜ重要か
カスタマージャーニーマップは長年、顧客体験設計の基本ツールとして用いられてきたが、多くの場合、実際の顧客行動ではなく担当者の仮説や社内の想定に基づいて作成されてきた実態がある。行動データを起点とする手法へのシフトは、企業が顧客体験を「想定」ではなく「事実」に基づいて設計し直す動きの一環として捉えることができる。
マーケティングやCX部門にとっては、施策の優先順位づけや投資判断の根拠を、より検証可能なデータに置き換えられる可能性がある。日本市場において、大手広告グループがこうしたデータドリブン型の顧客理解サービスを打ち出したこと自体が、業界全体の顧客体験設計のアプローチが変化しつつあることを示唆している。
Renascenceの視点
本件は単なる新サービス発表にとどまらず、顧客体験設計における「仮説」から「実証」への移行という、より広い潮流を映す事例として注目に値する。
多くの企業が掲げるカスタマージャーニーマップは、実は顧客の声ではなく社内の願望を反映したものであることが少なくない。行動データに基づく設計への転換は技術的なアップグレードである以上に、組織が「顧客を理解している」という思い込みを手放せるかどうかという行動変容の課題である。真に顧客中心の運営を目指す企業は、こうしたツールを導入すること自体を目的化せず、データが既存の顧客理解とどこで食い違うかを検証し、その差分から学ぶ姿勢を持つべきだろう。
Sources
This briefing was written by our Newsdesk, synthesising reporting from the outlets below. Follow the links for the original coverage.
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