顧客体験 · 2026年9月11日
Macy's、店舗改装後もNPSが継続的に上昇
米百貨店Macy'sで店舗改装プログラム実施後、ネットプロモータースコア(NPS)が一時的でなく持続的に上昇していることが報じられた。実店舗の体験投資がロイヤルティ指標の構造的改善につながる事例として注目される。
何が起こったのか
米百貨店チェーンのMacy'sで、店舗改装プログラムの実施後もネットプロモータースコア(NPS)の上昇が継続していることが、Customer Experience Diveの報道で明らかになった。これは改装直後の一時的な評価向上ではなく、顧客満足度が持続的に高まっていることを示す動きとして注目されている。
Macy'sは近年、店舗体験の刷新を軸とした改装施策を進めてきたとされ、今回の報道はその成果が短期的な効果に留まらず、継続的な顧客ロイヤルティ指標の改善につながっていることを裏付けるものとなっている。詳細な改装内容や測定期間については報道内で限定的だが、NPSという顧客推奨度を測る代表的な指標が右肩上がりであるという事実自体が、実店舗小売業における体験投資の有効性を示す材料として扱われている。
なぜ重要なのか
実店舗を持つ小売業にとって、店舗体験の刷新がもたらす効果を「一度きりの打ち上げ花火」ではなく「持続的な顧客評価の向上」として示せることは、投資判断における説得力を大きく高める。NPSが改装後も継続して上昇しているという事実は、体験投資が単発のキャンペーン効果ではなく、顧客の日常的な店舗利用における満足度の構造的な改善につながっていることを意味する。
ECの台頭が続く中でも実店舗が果たす役割は依然大きく、体験設計への投資がロイヤルティ指標に反映されるという今回の事例は、他の小売事業者にとっても店舗改装やサービスデザインの優先順位を見直す材料となり得る。
Renascenceの視点
NPSの継続的な上昇という報道は喜ばしい話題である一方、単一指標の推移だけで体験改善の全体像を語ることには注意が必要だ。重要なのは、その上昇がどの顧客接点・どの改装要素によって生まれているのかを分解して理解することである。
多くの企業はNPSが上がった瞬間に「改装が成功した」と結論づけてしまうが、本当に見るべきは指標が持続して伸びているという事実そのものだ。単発のキャンペーンによる評価上昇は数カ月で減衰することが多く、Macy'sのように改装後も継続して伸びているのであれば、それは店舗スタッフの対応や商品発見のしやすさ、レイアウトの使いやすさなど、日常的な体験の質が構造的に改善された証拠と見るべきだ。顧客中心の運営を目指す企業は、NPSの平均値だけでなく、改装前後のコホート別・チャネル別の推移を追い、どの体験要素が持続的なロイヤルティを生んでいるのかを特定する必要がある。
情報源
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