顧客体験 · 2026年10月9日
Kantar、CXと企業成長を結ぶ新ツール「Experience Impact」を発表
Kantarは顧客体験(CX)データを売上や収益など経営指標に直結させる新ツール「Experience Impact」を発表し、CX投資の財務的効果を経営層に示しやすくすることを目指す。
何が起きたか
市場調査大手のKantarは、顧客体験(CX)の測定結果を、取締役会や最高財務責任者(CFO)が注視する業績成長指標に直接結びつける新ツール「Experience Impact」を発表した。afaqs!およびMediaNews4Uの報道によれば、本ツールは企業のCX施策が売上や収益といった経営指標にどのように影響しているかを可視化することを目的としている。
Kantarはこれまでも顧客体験に関する調査・分析サービスを提供してきたが、Experience Impactは、CXデータと財務成果の因果関係をより明確に示す枠組みとして位置づけられている。両メディアの報道では、CX投資の効果を経営層に説明しやすくすることが開発の狙いとされている。
なぜ重要か
多くの企業では、CX部門が収集する満足度スコアやNPS(ネット・プロモーター・スコア)などの指標が、経営層が重視する売上成長や株主価値とは別の文脈で語られがちである。この乖離が、CX投資の予算確保やプロジェクトの継続的な支持を得る上での障壁となってきた。Experience Impactのようなツールは、この「測定の言語の違い」を埋めることを目指すものであり、CX部門が財務的な説得力を持って投資対効果を提示できるようになる可能性を示唆している。
CXと財務成果を結びつける動きは、顧客体験を単なる満足度管理ではなく、成長戦略の一部として経営アジェンダに組み込もうとする業界全体の流れを反映している。これは、CXリーダーが社内での発言力を強化し、経営資源の配分において優先順位を高める材料となり得る。
Renascenceの視点
CX指標と財務指標の接続は長年の課題であり、今回のようなツールの登場自体が、業界がその解決を本気で模索している証左といえる。ただし、ツールの導入だけで組織文化や意思決定プロセスが自動的に変わるわけではない点には注意が必要だ。
多くの企業がCXスコアを「報告するための数字」として扱い、実際の意思決定には反映させてこなかった。Experience Impactのような取り組みが本当に機能するかどうかは、ツールの精度よりも、経営層がその数字を予算配分や戦略判断にどこまで使う覚悟があるかにかかっている。CXを成長のドライバーとして扱うなら、まずCX部門をコストセンターではなく収益責任を持つ部門として位置づけ直す組織的な意思決定が不可欠だ。
情報源
このブリーフィングは、弊社のニュースデスクが以下の情報源からのレポートを統合して作成しました。元の記事については、リンクをたどってください。
FAQ
Questions we get on this topic
CXの最先端を維持
雑音ではなく、シグナルを。
顧客体験を形作るストーリー、そしてJournalとExperience Loomをあなたの受信箱へ。


