General · 4 September 2026
ラオカイ省、県内29病院すべてに電子カルテ導入完了
ベトナム北部ラオカイ省は、県内の公的病院29カ所全てで電子カルテ(EHR)システムの導入を完了したと発表した。これにより同省の医療機関は紙カルテから電子記録への移行を全域で達成した。
何が起きたか
ベトナム北部の山岳地帯に位置するラオカイ省で、省内の病院29カ所すべてが電子カルテ(EHR)システムの導入を完了したと発表された。これにより同省の公的医療機関は、紙媒体のカルテ管理から電子化された診療記録への移行を全域で果たしたことになる。
今回の発表は、ベトナムの地方行政・医療分野におけるデジタル化の広がりを示す一例であり、省単位で医療インフラの情報化を面的に進める動きとして注目される。
重要な理由
電子カルテの全面導入は、単なる記録媒体の切り替えにとどまらない。診療履歴の一元管理が可能になることで、医師や看護師が患者情報にアクセスするスピードと精度が高まり、重複検査や情報伝達の齟齬といった非効率が減る可能性がある。医療現場では、こうした基盤整備がその後の遠隔診療、データ分析、地域医療連携といった次の段階のデジタル施策を支える土台となることが多い。
行政単位でのシステム統一は、個々の病院が独自にIT投資を行うよりも運用コストやガバナンスの面で優位に働きやすく、他の省や新興国の地方行政にとっても、医療デジタル化を進める際の一つの参照点となり得る。
数字で見る
- 29——ラオカイ省内で電子カルテを導入した病院の数
- 100%——同省における公的病院の電子カルテ導入率(全病院が対象)
Renascenceの視点
電子カルテの「全病院導入」という数字は聞こえが良いが、体験設計の観点から本当に問われるべきは、システムが現場でどう使われているかである。導入率100%は入口に過ぎず、真の価値は医師・看護師・患者それぞれの体験がどう変わったかで測られる。
多くの組織はシステム導入を「ゴール」として発表してしまうが、行動経済学的に見れば、それは新しい習慣形成の「スタート地点」に過ぎない。現場スタッフが旧来のやり方に戻らないための運用支援やインセンティブ設計、患者側が自分の診療情報にアクセスしやすくなる仕組みまで含めて評価しない限り、電子化は記録の置き場所が変わっただけで終わりかねない。医療デジタル化を成功させる自治体や医療機関は、導入率ではなく「利用の定着率」と「患者・職員の実感」を次の指標として追うべきだ。
Sources
This briefing was written by our Newsdesk, synthesising reporting from the outlets below. Follow the links for the original coverage.
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